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〜埼玉大学 島村徹也先生の〜    ★ZoomによるWeb配信セミナー★

【”画像” / ”音”処理技術 講座】

 AI時代において、”画像”と”音”は、処理対象の中心となっています。ここ10年間での、機械の物体認識の能力、周囲・環境の把握能力は、驚異的です。このように急激に機械学習・深層学習の能力が進展して中で、”画像”処理と”音”処理を基本から学ぶことは、益々重要になって行くでしょう。
 本講座では、”画像”講座と”音”講座に大別し、それぞれの実環境で必要とされる処理技術を基礎から応用まで、わかりやすく講義します。”画像”では、機械学習での前処理に活用できるフィルタリング技術と、最近特に注目度が向上してきた画質評価、を取り上げます。”音”では、設備機械などの保全に役立つ、故障検知・故障予知技術を解説します。いずれも、まとまったテキストとかは存在しない内容であり、新しい知見が得られると期待できます。 さらに、より広い括りで、深層学習と適応フィルタ、時系列データ分析の講座を準備しました。より俯瞰的な立ち位置から、画像と音を捉えることができるようになっています。
島村徹也(しまむらてつや) 氏
 埼玉大学大学院 理工学研究科 数理電子情報部門 教授(工学博士)

        


『ディジタル信号処理による雑音・ノイズの低減/除去技術とその応用』

 2024年5月29日(水)10:00-16:30 
      … 53,900円(税込)/1名、66,000円(税込)/1口(3名まで)

最近、雑音低減・除去技術に関する注目が特に高まっています。騒音源からのノイズ低減や、認識技術の前処理など、その利用の仕方は様々ですが、実環境に即した雑音対策が今求められています。
 本セミナーでは、実環境での雑音の種類から話をスタートし、ディジタル信号処理において、それぞれの雑音に対して、どのような対処策があるかを詳細に説明します。具体的なアルゴリズムを提示し、結果を確認しながら解説しますが、雑音の性質に応じた各種フィルタリング技術から、時変性がある従来対処困難とされていた雑音に対しても有効に働く、フレーム内処理方法やディープニューラルネットワークの利用までをカバーします。最先端のWave-U-Netやその改善方法なども説明します。 応用例として、音と通信を特に取り上げますが、実応用はこれらに限定されるものではありません。
 本セミナーでは、講師のこれまでの複数の企業との共同研究の知見から、現場で遭遇する雑音対策のノウハウを様々な角度から紹介して、受講者の抱える雑音問題の最適な解を提供することを目指します。それぞれの状況に応じて、最適解は異なるものになると予想できます。


『深層学習と適応フィルタ:2つの概念の理解と使い分け』

 2024年6月26日(水)10:00-16:30 
      … 53,900円(税込)/1名、66,000円(税込)/1口(3名まで)

深層学習の登場から約10年が経ち、今その発展は継続されています。一方で、問題点や限界もわかったきたことで、これからは同じ、あるいは類似する“学習”をアルゴリズムとする、適応フィルタとの使い分けが必要とされると考えられます。そこで、この2つの概念、深層学習と適応フィルタを別々に整理し、それぞれの長所短所を明らかにしながら、実際の応用における”うまい使い分け”について解説を試みることにします。
 本セミナーでは、内容の理解を深めて頂くことを前提に、まず人工知能(AI)について網羅的に解説します。ここまでのAIの歴史について概観しながら、その性質について特に得意・不得意とするものを、例を用いて示します。そして、AIをニューラルネットワークと捉え、これまでのニューラルネットワークの技術的な進展を説明します。その進展の中で、今日使われる技術のポイントになったものを、応用面から捉え、大きく通信と音(特には音声)への利用例として紹介します。
 続いて、適応フィルタについて解説します。1つの技術を紹介することに限定せず、複数の有力な適応処理方法の紹介を心がけます。また、具体的な応用例を紹介します。そして、特に音と通信への応用を取り上げ、ニューラルネットワークと適応フィルタの利用の仕方を解説し、双方の利用の仕方と得られる結果の違い、長所・短所を示します。さらに、音声強調問題において、深層学習の最先端研究事例を示しながら、適応フィルタとの処理方法との違いを明らかにし、比較検討を行います。これまでの深層ニューラルネットワークと適応フィルタの研究を振り返り、今現在で言えること、そして今後の研究テーマとして考えられることにまで言及する予定です。


『時系列データの分析について:基礎と応用』

 2024年7月17日(水)10:00-16:30 
      … 53,900円(税込)/1名、66,000円(税込)/1口(3名まで)

本セミナーでは、内容の理解を深めて頂くことを前提に、時系列データの分析について網羅的に解説します。前半後半として基礎編と応用編に大きく分け、基礎的事項から最先端の応用までをカーバーします。
 基礎編では、時系列データの例からはじめ、実際に処理することを前提にディジタル信号処理で必要とされる技術を紹介します。そして、統計的処理に発展し、時系列データ分析の基礎を把握し、現在広く用いられているスペクトル分析の方法を網羅します。また、様々な性質のデータへの対応を考慮して、時変性対策法や平滑化、予測などが可能なカルマンフィルタ等についても言及します。
 応用編では、実際に主流となっているスペクトル解析のパラメトリック法を適用する場合に遭遇する問題を指摘し、その解決方法やより良い結果を得るためのノウハウを細部まで解説します。そして、様々な時系列データの応用例を紹介した後、有力な1つの拡張法として高次統計量について発展します。また、一括処理と適応処理の両面からの検討を要する場合があることから、最後に適応フィルタについてその概念と利用の仕方、最近の研究動向などを説明します。


『音による故障検知および故障予知』

 2024年9月2日(月)10:00-16:30 
      … 53,900円(税込)/1名、66,000円(税込)/1口(3名まで)

画像処理やコンピュータビジョンにおけるAI技術の成功から、次は音の利用だ、という流れができつつあります。特に、これまで産業界から重大な問題であると認識されていたにも関わらず、実際には人間の手に頼らざるを得なかった、機械の故障検知や故障予知の問題に、音が有効に利用できる可能性が出てきました。
 本セミナーでは、講師のこれまでの音声研究のノウハウと、各種企業との共同研究の経験値を組み合わせ、音が故障検知や故障予知にどのように利用できるかを説明します。ディジタル信号処理の基礎から、音の特徴量の求め方までを平易に解説した後、それらの故障検知への利用方法、およびその故障予知への発展の方法について、可能なアプローチをご紹介します。また、実際の環境音、騒音などに鑑みて、比較的平易に取り組める雑除去手法の紹介も行います。
  実際の現場で、どのようなマイクをどのように取り付けるか等のノウハウもお伝えする予定です。共同研究を実施してきた経験から、本セミナーでは特徴量ベースの方法と学習ベースの方法の二つを軸として、各種特徴量の計算を紹介しつつ、学習ではCNNを中心に、最適な方法の導出の考え方について、また最近の動向に触れ、異常データが少ない場合の対策(MT法、AE法等)をも説明する予定です。我々の経験手法にも言及します。