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~法政大学 川畑史郎先生の~ ★ZoomによるWeb配信セミナー★

【量子未来社会のための
量子コンピュータと量子アニーリングマシン講座】

川畑史郎(かわばたしろう) 氏  法政大学 情報学部 教授(工学博士)
 1995年 名古屋大学 工学研究科 結晶材料工学専攻 修士課程修了。
 1998年 大阪市立大学 工学研究科 応用物理学専攻 博士課程修了(工学博士)。
 1998年 通産省 電子技術総合研究所 研究員。
 2001年 産業技術総合研究所 研究員。
 2023年 同 副センター長。
 2024年より 法政大学 情報科学部 教授 (現職)。
 2025年より NEDO イノベーション戦略センター フェロー (現職)。
  その間、NTT、広島大学、オランダTwente大学、スウェーデンChalmers工科大学、仏CNRS、仏ILL、仏LPMMC等にて、客員研究員や客員教授を併任。
  2018年~ 文科省光・量子飛躍フラッグシッププログラムQ-LEAP量子情報処理領域サブプログラムディレクタ。
  2019年~2023年 一般社団法人量子ICTフォーラム理事及び量子コンピュータ技術推進委員会委員長。
  2020年~2024年 NEDO 高効率・高速処理を可能とするAIチップ・次世代コンピューティングの技術開発 量子関連コンピューティング技術 プロジェクトリーダー。
  2020年~ 内閣府 ムーンショット型研究開発事業 目標6「2050年までに、経済・産業・安全保障を飛躍的に発展させる誤り耐性型汎用量子コンピュータを実現」 アドバイザ。
  2022年~ JSTさきがけ「物質と情報の量子協奏」アドバイザ。
 2025年~ 経済産業省 貿易経済安全保障局 安全保障貿易管理調査員。
 2025年~ 文科省光・量子飛躍フラッグシッププログラムQ-LEAP人材育成プログラム領域プログラムディレクタ。


『量子コンピュータ入門~基礎理論から量子アルゴリズム、量子エラー訂正まで~

 2025年9月1日(月)10:00-17:00
      … 53,900円(税込)/1名、66,000円(税込)/1口(3名まで)

石破首相は2025年を量子産業化元年と位置づけ、量子技術の産業化支援を強化する方針を示しました。また2025年6月にカナダで開催された主要7カ国首脳会議(G7サミット)において、量子コンピュータを中心とする量子技術に関する共同声明「量子技術の未来に向けた共同声明」が採択されました。
量子コンピュータとは、重ね合わせや量子もつれなどの量子力学原理を情報処理に利用したコンピュータです。量子コンピュータを用いると、因数分解、機械学習、量子化学計算、金融、線形連立方程式等のいくつかの数学的問題を古典コンピュータに比べて指数関数的に高速に解くことが可能となります。そのため、世界的大企業やスタートアップが量子コンピュータハードウェア・ソフトウェア開発やビジネス展開に向けた取り組みを行っています。
本セミナーにおいては、量子コンピュータの基礎を理解することを目的として、量子コンピュータの基礎理論について非専門家向けにわかりやすく解説を行います。具体的には、量子コンピュータを理解するために必要な数学(線形代数,テンソル)、量子力学の基礎、量子ビット、量子回路、量子チューリングマシン、量子もつれと量子テレポーテーション、量子エラー訂正、量子エラー、量子アルゴリズム、量子計算量理論などについて解説を行います。また、量子コンピュータ上で高速に実行可能な量子アルゴリズムについても具体例をあげて解説を行い、量子回路シミュレータを用いた量子プログラミング実習も行います。


『量子コンピュータ技術の最先端~誤り耐性汎用量子コンピュータ時代の幕開け~

 2025年10月16日(木)10:00-17:00
      … 53,900円(税込)/1名、66,000円(税込)/1口(3名まで)

石破首相は2025年を量子産業化元年と位置づけ、量子技術の産業化支援を強化する方針を示しました。また2025年6月にカナダで開催された主要7カ国首脳会議(G7サミット)において、量子コンピュータを中心とする量子技術に関する共同声明「量子技術の未来に向けた共同声明」が採択されました。
量子コンピュータとは、重ね合わせや量子もつれなどの量子力学原理を情報処理に利用したコンピュータです。量子コンピュータを用いると、因数分解、機械学習、量子化学計算、金融、線形連立方程式等のいくつかの数学的問題を古典コンピュータに比べて指数関数的に高速に解くことが可能となります。そのため、世界的大企業やスタートアップが量子コンピュータハードウェア・ソフトウェア開発やビジネス展開に向けた取り組みを行っています。
 これまで超伝導量子コンピュータが量子コンピュータ研究開発の主役でした。ところが、2023年12月にアメリカのスタートアップQuEraが48論理量子ビットを搭載した中性原子量子コンピュータを実現し、業界に大きな衝撃を与えました。その後、Googleが超伝導量子コンピュータを用いて世界初の論理量子ビットを実現し、2024年は誤り耐性汎用量子コンピュータFTQC(Fault Tolerant Quantum Computer)元年として認識されています。 
 本セミナーにおいては、量子コンピュータ技術の基礎から最新動向まで非専門家向けにわかりやすく解説を行います。また、FTQC向け量子アルゴリズム、量子エラー訂正と表面符号などの最先端トピックスに加えて、FTQCの実用化に向けた膨大な技術課題、ビジネス展開の可能性についても紹介を行います。さらに、大型希釈冷凍器、クライオCMOS制御回路、超伝導制御回路、CMOSプロセスを用いた量子ビット製造技術、量子コンピュータ用極低温部素材技術(同軸ケーブル、フラットケーブル、アンプ、コネクタ)などの今後注目すべき量子周辺・コンポーネント技術や量子サプライチェーン、量子ベンチマーキングについても解説を行います。


『量子アニーリング技術:基礎から最先端まで』

 2025年11月13日(木)10:00-17:00
      … 53,900円(税込)/1名、66,000円(税込)/1口(3名まで)

量子アニーリングとは、量子揺らぎを制御することで組合せ最適化問題の近似解を求める手法です。2011年にカナダのベンチャー企業D-Wave Systems社が超伝導量子アニーリングマシンを商用化して以来、量子アニーリングマシンのハードウェアやビジネス利用に向けた研究開発が著しく進展してきました。また、2025年に同社は最新の量子アニーリングマシンD-Wave Advantage 2の出荷を開始しました。
それに対し、古典物理学の原理に基づいた古典アニーリングマシンハードウェアの開発と製品化が日立、富士通、東芝、NEC等で進められています。加えて、エンドユーザーが様々な量子及び古典アニーリングマシンにアクセスできるクラウドサービスもFixstars、AWS、Microsoft等から提供されるようになってきました。そのため、量子コンピュータより近未来に社会実装する技術として量子及び古典アニーリングに産業界から期待が寄せられています。
 一方、古典最適化アルゴリズムや古典アニーリング(シミュレーテットアニーリングなど)に対する量子アニーリングの優位性は今のところ理論的に示されていません。また、D-Wave Systems実機によるベンチマーキングにおいても、古典最適化アルゴリズムや古典アニーリングに対する優位性は特殊な例を除いて明確に示されていません。一方最近になって、磁性体やトポロジカル物質などの物性シミュレーションにおいて、D-Wave Systems実機は従来古典手法に対して高速性を示すことが実証されています。そのため、量子アニーリングの優位な領域はマテリアルミュレーションではないかと考えられています。
 本セミナーにおいては、量子及び古典アニーリングの基礎理論から最先端トピックスまで、非専門家向けにわかりやすく正確に解説を行います。さらに、科学的エビデンスやベンチマーキング結果に基づいて、公正・中立な立場で、量子アニーリングの古典最適化アルゴリズム及び古典アニーリングに対する優位性の有無、問題点・限界、古典・量子アニーリングの最適化問題ソルバとしての位置付けについても解説します。